ものごとを最後まで「やり抜く力」がありますか?
「うまく成功する人」「最後まであきらめない人」と途中で投げ出してしまう自分は、何が違うんだろう?
最後まで「やり抜く力」を身につけたい。
そんな悩みや思いを抱えていませんか?
そんなあなたにおススメの本が、コレ!
GRIT やり抜く力
著者:アンジェラ・ダックワース / 訳:神崎朗子 / 出版社:ダイヤモンド社 / 発行日:2016-9
内容紹介:
人は「本来の能力」をほとんど生かしていない。
自分に才能がないのではない。伸ばし方を知らないだけ。
一流の人は「当たり前のこと」ばかりをしている。誰もがその力を身につけることができる。
「グリット」すなわち、やりぬく力の要素である「情熱」と「粘り強さ」を持つことが大切である。
最強・最速のメソッドで、誰もが傑出した人材になれる方法を紹介。
著者:アンジェラ・ダックワース
アンジェラ・ダックワース (Angela Duckworth, Ph.D.)
ベンシルベニア大学心理学教授。近年、アメリカの教育界で重要視されている「グリット」(やり抜く力) 研究の第一人者。
2013年、マッカーサー賞(別名「天才賞」)受賞。教育界、ビジネス界、スポーツ界のみならず、
ホワイトハウス、世界銀行、経済協力開発機構 (OECD)、米国陸軍士官学校など、幅広い分野のリーダーたちから「やり抜く力」を伸ばすためのアドバイスを求められ、助言や講演を行っている。
ハーバード大学(神経生物学専攻)を優秀な成績で卒業後、教育NPOの設立・運営に携わり、オックスフォード大学で修士号を取得(神経科学)。マッキンゼーの経営コンサルタント職を経て、公立中学校の数学の教員となる。その後、心理科学の知見によって子どもたちのしなやかな成長を手助けすることを志し、ペンシルベニア大学大学院で博士号(心理学)を取得し、心理学者となる。
子どもの性格形成に関する科学と実践の発展を使命とするNPO「性格研究所」の創設者・科学部長でもある。
ダックワース教授の研究は、多数の学術専門誌のほか、「ニューヨーク・タイムズ」「フォーブス」「タイム」をはじめ一般紙誌でも広く採り上げられている。長年の研究成果をまとめた本書は、2016年5月の刊行直後から「ニューヨーク・タイムズ」のベストセラー上位にランクイン。たちまち異例のベストセラーとなり、「CBSニュース」をはじめテレビ等で大きく報じられた。TEDトーク「成功のカギは、やり抜く力」の視聴回数は900万回を超える。夫とふたりの10代の娘とともにペンシルベニア州フィラデルフィア市に在住。
Contents
人生の成功を決める共通点である「GRIT(やり抜く力)」を身につけて一流になれる最強・最速のメソッドを紹介する指南書。
一流の人は「あたりまえのこと」ばかりしている
大谷翔平選手みたいな野球選手になりたい。
メッシ選手みたいなサッカー選手になりたい。
スティーブジョブスみたいな情熱あふれる人間になりたい。
あの先輩みたいにバリバリ仕事をこなしたい。
一度は思ったことはないでしょうか。
「よし、自分もやってやるぞ!」って挑戦したけどうまくいかなかったよー。
自分には、あんな才能がないから仕方ないよね。
とうていムリだから、諦めちゃったよ。
そんな経験、ありませんか?
なぜ、才能豊かな人になりたいと思いながらも、諦めてしまうのでしょうか。
その反対に、成功をおさめた人は、どうやって、成し遂げたのでしょうか。
私たちは完璧な王者に憧れる。当たり前のものよりも驚異的なものが好きなのだ。(中略)
引用:本文P.66
ニーチェはこう言っている。
「我々の虚栄心や利己心によって、天才崇拝にはますます拍車がかかる。天才というのは神がかった存在だと思えば、それに引け目を感じる必要がないからだ。『あの人は超人的だ』というのは、『張り合ってもしかたない』という意味なのだ」
言い換えれば「天賦の才を持つ人」を神格化してしまったほうがラクなのだ。そうすれば、やすやすと現状に甘んじていられる。
スーパースターの驚異的なパフォーマンスをみると、自分にはできない、どうせ無理だと勝手に諦めてしまうんです。
そのほうが楽だから。
スーパースターも最初から何でもできたわけではなく、みんなと同じようにコツコツ努力して技術を身につけてきたのです。
大きな成功を収めた人たちの共通点は、
どんな分野であれ、断固たる強い決意があり、粘り強く、努力家であり、自分が何を求めているのか(方向性)を理解している人たち。
つまり、「情熱」と「粘り強さ」を合わせもつ「GRIT」(やり抜く力)が強いということ。
やり抜く力が身につけば、どんな分野でも一流になれるのです。
「才能」ではなく、「やり抜く力」が大切です。
「いや~、努力したんだけどなあ。何が足りないのか分からないよー。」
「どうしたらいいの?教えてー」
では、実際にどうやって「やり抜く力」を身につけたら良いのか。
その一部を紹介します。
努力は「二重」に影響する
ここでは、「才能」「達成」を次のように定義します。
「才能」とは、努力によってスキルが上達する速さのこと。
「達成」は、習得したスキルを活用することによって表れる成果のこと。
「才能」という「スキルが上達する速さ」は、まちがいなく重要だが、「努力」は、両方の式に入っている。
上の図から分かることは、「才能」があっても「努力」しなければ磨かれたスキルは身につかない。
同時に、「スキル」は「努力」によって生産的になる。
「2倍の才能」があっても「1/2の努力」では負ける
才能 × 努力 = スキル | |
才能豊かな天才Aさん 2倍 × 1/2倍 = 1倍 | |
一般的な能力のBさん 1倍 × 2倍 = 2倍 |
天才Aさんみたいに、才能が人の2倍あっても、人の半分しか努力しない人は、たとえスキルの面では互角であろうと、長期間の成果を比較した場合には、Bさんのような努力家タイプの人に差をつけられてしまう。
一般的な能力だが努力家のBさんは、どんどんスキルを磨くだけでなく、精力的に活動する努力をしつづけます。
その結果、努力をしない天才Aさんよりも大きな成果を上げることになります。
どれだけのことを達成できるかは、「才能」と「努力」によるが、「努力」し続けることが何よりも大切なことです。
「才能とスキルは別物だとはっきり認識する必要がある」と、俳優のウィル・スミスは言っている。
「だけど、一流になりたい、自分には夢がある、成し遂げたいことがあるんだ、なんて言っている人たちに限って、そのことをちゃんと理解していない。
たしかに、才能は生まれつきのものだ。だがスキルは、ひたすら何百時間も何千時間もかけて身につけるしかない」
さらに、私は「スキル」と「成果」のちがいも付け加えたい。
努力をしなければ、たとえ才能があっても宝の持ち腐れ。
努力をしなければ、もっと上達するはずのスキルもそこで頭打ち。
努力によって初めて才能はスキルになり、努力によってスキルが生かされ、さまざまなものを生み出すことができる。
引用:本文P.78
『才能があっても、「やり抜く力」が強いとは限らない』
「やり抜く力」は変化するもの。また、科学の知見により育む方法も分かってきた。
マラソンという人生で、なにを成し遂げられるかは、まさに「やり抜く力」 ~長期的な目標に向けた「情熱」と「粘り強さ」~ にかかっている。才能にこだわりすぎると、この真実を見逃してしまう。
では、やり抜く力をどのようにして身につけたらよいのでしょうか。
次に、その方法を紹介します。
「やり抜く力」を自分自身で「内側から伸ばす」方法
- 興味 →「興味を掘り下げる」
自分のやっていることを心から楽しんでいる(この仕事が大好きだ) - 練習 →「自分のスキルを上回る目標を設定してそれをクリアする練習を習慣化する」
「きのうより上手になるように」と、日々の努力を続けること。慢心しないこと。 - 目的 →「自分の取り組んでいることが、自分よりも大きな目的とつながっていることを意識する」
自分の仕事は重要だと確信していること。個人的にだけでなく、他の人びとの役に立っている。 - 希望 →「絶望的な状況でも希望を持つことを学ぶ」
不安になってもひたすら自分の道を歩み続ける姿勢
「興味」「練習」「目的」「希望」という4つの特徴は、もともと「あるかないか」という性質のものではない。
引用:本文P.134
興味の対象は自分で見つけ、さらに興味を深めることができる。
鍛錬の習慣も、自分で身につけることができる。
目的意識を養い、深い意義を感じることができる。そして希望を持つことも、やはり学ぶことができる。
「やり抜く力」を「外側から伸ばす」方法
親、コーチ、教師、上司、メンター、友人など、周りの人びとが、個人の「やり抜く力」を伸ばすために重要な役目を果たしてくれる。そのために、「やり抜く力」の強い集団に身を置いたり、レベルの高いチームの一員となって行動したりすることで「やり抜く力」を伸ばすことができる。
本を読んで得られること
- 「GRIT」(やり抜く力)を強くすることで、人生のマラソンで真に成功することができる
- 「GRIT」(やり抜く力)が強いほど、「幸福感」も高くなる
- 「やり抜く力」が強いということは、一歩ずつでも前に進むこと。
- 「やり抜く力」が強いということは、興味のある重要な目標に、粘り強く取り組むこと。
- 「やり抜く力」が強いということは、厳しい練習を毎日、何年間も続けること。
- 「やり抜く力」が強いということは、七回転んだら八回起き上がること。
今回紹介したのは、本書における「やり抜く力」を身につける方法の一例を紹介したにすぎない。
ぜひ、本書を手にとって、実践してみましょう。
まとめ
「GRIT」(やり抜く力)は、正しい方法で努力し続けることで得られます。
さらに伸ばすことができます。
「GRIT」を身につけることで、人生のあらゆる目標を達成しましょう。
目次
第1章 「やり抜く力」の秘密
第2章 「才能」では成功できない
第3章 努力と才能の「達成の方程式」
第4章 あなたには「やり抜く力」がどれだけあるか?
第5章 「やり抜く力」は伸ばせる
第6章 「興味」を結びつける
第7章 成功する「練習」の法則
第8章 「目的」を見出す
第9章 この「希望」が背中を押す
第10章 「やり抜く力」を伸ばす効果的な方法
第11章 「課外活動」を絶対にすべし
第12章 まわりに「やり抜く力」を伸ばしてもらう
第13章 最後に