毎日ぼーっとして過ごしていたらいつの間にか、あらゆるセンサーの感度が悪くなってしまう。
それは、人間関係も同じです。
これ、なんとなくだけど、良くない?
自分の中にある、”いいねセンサー”。
感度が鈍っている。あなたは、大丈夫でしょうか?
目の前に3,000円のスツール、1万円のアウトドアチェア、10万円のリビングチェアがある。
まぎれもなくどれもイスだし、頻度は違うが、毎日どのイスにも座っている。
値段の差によって座り心地が違うのかといえば、たしかに違う。
これらのイスの価格は、空間の中でどのような影響を及ぼすのだろうか。
3,000円のスツールであっても、部屋の雰囲気、照明、テーブルとマッチした状態で置かれていると、なんかカッコいいし、嬉しくなる。
反対に、10万円のイスが同じように置かれていたとしても、テーブルに物が散乱していたり、照明の位置がテーブルと全くあっていなかったりすると、テイストの違う空間に置かれていたりすると、違和感を感じてなんだか居心地が悪い。
道路の真ん中にイスが置かれていたら、一見斬新で目を引く。
でも、想像してほしい。
いつ車が通るのか、周りの人はどんな目で見るのかを。
こんなんじゃ、おちおちとソファーに座ってコーヒー飲みながら読書なんて、とても出来そうにない。
えっ、出来ないよね?
価格の高いイスには座り心地の良さだったり、生地の違いなどのスツールとの差別化があるのは間違いないが、その値段だけでは、空間の心地よさや気持ちいいと感じる感情を測ることはできない。
それは人間関係にも同じことがいえるのではないだろうか。
人間には、価値観というものがある。
価値観が合わないと、刀が鞘(さや)に収まらないように、「反りが合わない」と言われる。
人間は元々は個性を持つ生きものであり、例えるなら、お互いが違うイスである。
アウトドアチェアもいれば、ロッキングチェアの人だっている。
では、いい関係(価値観)を築くにはどうしたらいいのか。
まずは、お互いの”いいねセンサー”を働かせ、価値観の違いを受け入れる。
そして、その場に相応しい位置、距離感などを探ることを諦めなければ、心地いい関係(空間)になったりするのかもしれない。